食欲がありません。しばらく様子を見ても大丈夫ですか?
A. 回答数日で戻るようであれば、様子を見ていただいて構いません。ただし2週間以上続く場合や、体重が減ってきている場合は、一度お調べください。食欲が落ちる背景は消化器の病気だけとは限らず、心臓・腎臓・甲状腺・薬の影響・気分の落ち込みなど幅広く、しかも本人にとっては「なんとなく食べられない」という形でしか現れないことが多いためです。ご高齢の方では、そこから体力が落ちる入口になることがあります。
すぐにご相談いただきたい場合
様子を見ないでください
- 体重が減っている(目安として半年で5%以上。正確にわからなくても、服がゆるくなったと感じるなら該当します)
- のみ込みにくい、つかえる感じがする
- 吐く、黒い便が出る、便に血が混じる
- 腹痛が続く、みぞおちが痛む
- 発熱が続く
- 目や皮膚が黄色い
- 水分もとれていない
のみ込みにくさや黒い便をともなう場合は、早めの検査が必要です。水分がとれていない場合は脱水になります。
背景にありうるもの
| 種類 | 例 |
|---|---|
| 消化器 | 胃炎、潰瘍、逆流、便秘、肝臓や胆のうの病気、悪性のもの |
| 全身の状態 | 心不全、腎臓の働きの低下、甲状腺の働きの低下、貧血、感染症 |
| 薬の影響 | 痛み止め、抗菌薬、鉄剤など。数が増えるほど起きやすくなります |
| 口とのど | 入れ歯が合わない、口が渇く、味を感じにくい |
| 気分 | 落ち込み、不安、生活の変化(ご家族との死別など) |
| 加齢による変化 | 活動量が減る、においや味を感じにくくなる、噛む力が落ちる |
ご高齢の方では、これらがいくつも重なっていることがほとんどです。一つに絞ろうとせず、順に確かめていく形になります。
受診したら何をしますか
いつからか、どのくらい食べられているか、体重の変化をうかがいます。そのうえで、血液検査で貧血・肝臓・腎臓・甲状腺・炎症・栄養の状態を確認し、必要に応じてレントゲンや腹部の超音波検査を行います。飲んでいる薬が関わっている場合は、内容の見直しを検討します。
のみ込みにくさや、みぞおちの症状が続く場合には、胃カメラをご案内することがあります。
食べられる工夫
原因を調べるのと並行して、まず食べられる形にすることも大切です。
- 量より回数:1回を減らして、間食を含めて回数を増やす
- 好きなものから:栄養の偏りは、食べられるようになってから整えます
- 冷たいもの、口当たりのよいもの:においが気になるときは、温かいものより食べやすいことがあります
- 水分だけで満たさない:食前に水分をとりすぎると入らなくなります
- 入れ歯や口の中を確認する:合わない入れ歯、口内炎、口の渇きが原因のことがあります
当院での対応
当院は内科・消化器内科・循環器内科・呼吸器内科をあわせて標榜しています。食欲の低下は原因が広い範囲にまたがる症状で、どこに相談すればよいか迷われやすいところです。血液検査・レントゲン・腹部の超音波・胃カメラまで当院で行えるため、順に確かめていけます。
ご高齢の方で、食べられない状態が続いて体力が落ちてきている場合は、介護のご相談(かしわじま居宅介護支援センター 086-525-0600)もあわせて承ります。通院そのものが難しくなってきた場合は、訪問診療という方法もあります。
受診のときに伝えていただきたいこと
- いつごろから食べられなくなったか
- ふだんの半分か、それ以下か
- 体重の変化(わかる範囲で。以前の数値があれば助かります)
- 吐き気、腹痛、便の様子
- 飲んでいる薬(お薬手帳)
- 生活で変わったこと
参考にした情報
血液検査から胃カメラまで、当院で順に確かめられます。
最終更新:2026年8月27日
