健診で貧血と言われました。鉄剤を飲めばよいのでしょうか?

A. 回答

貧血とは、血液中で酸素を運ぶ「ヘモグロビン」が少なくなった状態を指します。その原因として最も多いのは鉄の不足ですが、鉄を補うだけで終わらせないことが大切だとされています。というのも、鉄が不足したのには必ず理由があるからです。とくに中高年の男性や閉経後の女性では、胃や大腸からの少量の出血が長く続いていたことが背景にある場合があり、その出血源を調べることが重要と考えられています。健診でヘモグロビンの低下を指摘されたら、まずは内科(消化器内科)でご相談ください。

貧血の主な原因

ひとことで貧血といっても、その成り立ちはさまざまです。一般的には次のようなものが挙げられます。

なぜ「鉄を飲むだけ」では不十分とされるのか

鉄を補えば数値はいったん改善することが多いのですが、出血が続いていれば、やめた途端にまた下がってしまいます。それ以上に問題なのは、貧血が体からの「どこかで出血しているかもしれません」というサインである可能性を見逃してしまうことです。実際、中高年の男性や閉経後の女性の鉄欠乏性貧血では、月経による喪失がないぶん、消化管からの出血を疑って上部(胃)・下部(大腸)の内視鏡検査で原因を確かめる考え方が一般的とされています。原因がはっきりすれば、その病気に対する治療につなげることができます。

こんな症状はありませんか?

  • 階段や坂道で息切れ・動悸がする
  • 立ちくらみ、めまい、疲れやすさが続く
  • 顔色が悪いと人から言われる
  • 黒い便(タール便)や血便が出たことがある
  • 便が細くなった、便秘と下痢を繰り返す
  • 爪が反り返る、氷などをむしょうに食べたくなる

受診の目安

健診で指摘された数値だけでなく、次のような症状があるかどうかも受診の判断材料になります。

すぐに受診を検討してください

  • 真っ黒でドロっとした便(タール便)が出た、または血便がある
  • 吐いたものに血液やコーヒーかすのようなものが混じった
  • じっとしていても動悸・息切れが強い、意識が遠のく感じがする
  • 短期間でヘモグロビンが急に大きく下がった
  • 月経の出血量が非常に多く、日常生活に支障が出ている

早めの受診をおすすめします

  • 健診で「ヘモグロビンが低い」「要精査」と指摘された
  • 男性、または閉経後の女性で貧血を指摘された
  • 市販の鉄のサプリメントを飲んでも改善しない、やめると戻る
  • 体重が減ってきた、食欲が落ちた、便通が変わった
  • 以前から貧血を指摘されているが、原因を調べたことがない

当院での対応・検査

当院は内科・消化器内科(胃腸科)を標榜しています。まず血液検査でヘモグロビンや赤血球の大きさ、血清鉄・フェリチン(体内の貯蔵鉄の指標)、ビタミンB12・葉酸、腎機能などを確認し、どのタイプの貧血かを整理します。そのうえで消化管からの出血が疑われる場合には、便潜血検査や、新世代の内視鏡システムを用いた胃カメラ・大腸カメラをご提案することがあります。鼻から入れる経鼻内視鏡にも対応しています。婦人科・血液内科などの領域が疑われる場合には、適切な医療機関をご紹介します。

受診・検査についての実務的なご案内

受診時に伝えていただきたいこと

本ページは一般的な情報提供を目的としています。症状の程度や経過には個人差があり、緊急性が高いと感じる場合は救急外来の受診もご検討ください。ご不明な点はお電話(086-525-0600)にてお問い合わせください。

健診で貧血を指摘された方は、原因をはっきりさせるためにも一度ご相談ください。血液検査から内視鏡検査まで、当院で対応しています。

📞 086-525-0600
医療法人 いなだ医院 倉敷市玉島柏島で、内科・呼吸器内科・循環器内科・感染症内科・アレルギー科・消化器内科(胃腸科)・小児科・リハビリテーション科を診療しています。本記事は公的機関・学会の資料をもとに作成し、当院の医師が内容を確認しています(2026年8月確認)。

最終更新:2026年8月26日

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