頭痛がよく起こります。市販の頭痛薬を飲み続けても大丈夫でしょうか?

A. 回答

市販の頭痛薬は、たまに起こる頭痛をやわらげる目的では役に立ちます。ただし、飲む日数が月に10日以上といった頻度になり、それが数か月続くと、かえって頭痛が起こりやすくなる「薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛)」につながることがあるとされています。日本人の頭痛の多くは片頭痛や緊張型頭痛といった、命に関わらないタイプ(一次性頭痛)ですが、なかには脳の病気が隠れている頭痛(二次性頭痛)もあります。「痛み止めが手放せない」「以前と頭痛の様子が変わってきた」という段階で、一度きちんと相談していただくのが安心です。当院は内科として、まず全身の状態と頭痛のパターンを確認し、必要に応じて頭痛を専門とする医療機関へおつなぎします。

頭痛にはどんなタイプがあるのでしょうか

頭痛は大きく、頭痛そのものが病気である「一次性頭痛」と、ほかの病気が原因で起こる「二次性頭痛」に分けられるとされています。よくみられるのは次のようなものです。

片頭痛と緊張型頭痛はどう違いますか

治療の考え方が異なるため、まずどちらのタイプに近いかを整理することが大切とされています。一般的な特徴は次のとおりです(両方が重なっている方もいます)。

項目片頭痛緊張型頭痛
痛み方ズキンズキンと脈打つような痛み頭全体が締めつけられる・重苦しい痛み
場所片側のことが多い(両側のこともある)両側・後頭部から首すじにかけて
強さ中等度〜強く、日常生活に支障が出やすい軽度〜中等度で、動けなくなることは少ない
続く時間治療しない場合はおおむね4〜72時間とされる30分程度から数日間まで幅がある
体を動かすと階段の上り下りなどで悪化しやすい悪化しにくく、体を動かすと軽くなることもある
ともないやすい症状吐き気・嘔吐、光や音・においがつらい肩や首のこり、目の疲れ、ふわっとした感じ
楽になりやすい状況暗く静かな場所で横になる入浴・ストレッチ・気分転換

片頭痛のときに首や肩を温めたりもんだりすると、かえってつらくなる場合があります。自己判断で対処を続けるより、タイプを見極めたうえで対応を決めるほうが結果的に近道になることが少なくありません。

市販の頭痛薬を飲み続けると、どうなりますか

鎮痛薬をひんぱんに使う状態が続くと、脳が痛みに敏感になり、頭痛の回数がむしろ増えてしまうことがあると考えられています。これが「薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛)」です。

頭痛薬を飲んだ日にカレンダーやスマートフォンのメモへ印をつけておくと、受診の際にとても役立ちます。

受診の目安

頭痛の多くは命に関わらないタイプですが、次のようなサインがある場合は対応を急ぐ必要があるとされています。

判断に迷われるときは、救急安心センター事業「#7119」(岡山県内で利用できます)にご相談いただけます。総務省消防庁の「全国版救急受診アプリ(Q助)」も目安になります。

すぐに受診を検討してください

  • 今までに経験したことのない突然の激しい頭痛(バットで殴られたような、数秒〜1分で痛みが最強になる頭痛)。くも膜下出血などの可能性があり、緊急性が高いとされます。ためらわずに救急要請(119番)を含む早急な対応をしてください
  • 発熱・嘔吐・意識がもうろうとする・呼びかけへの反応が悪い・けいれん・手足のしびれや力が入らないといった症状をともなう頭痛。髄膜炎や脳出血などの可能性があり、これも救急要請を含む早急な対応が必要とされます
  • ろれつが回らない、言葉が出にくい、片側の顔や手足が動かしにくい、物が二重に見える
  • 首の後ろが硬く突っ張って前に曲げられない
  • 頭を打ったあとに起こった頭痛、または打撲後しばらくしてから強くなってきた頭痛
  • 日を追うごとに強くなる頭痛、朝方や咳・いきみで悪化する頭痛

早めの受診をおすすめします

  • 市販の頭痛薬を使う日が月に10日以上ある、または効きが悪くなってきた
  • 頭痛のために仕事・家事・学校を休む日がある
  • これまでとは痛み方・場所・頻度のパターンが明らかに変わってきた
  • 50歳を過ぎてから初めて頭痛が起こるようになった
  • 血圧が高い、健診で指摘を受けているなど、ほかに気になる持病がある
  • 吐き気やめまい、目の奥の痛みをくり返している
  • 妊娠中・授乳中で、市販薬を使ってよいか判断に迷っている

こんな状態はありませんか?

  • 痛み止めをカバンに常備し、切らすと不安になる
  • 「痛くなりそう」と感じた段階で先に薬を飲んでいる
  • ここ数か月、頭痛のある日が月の半分以上ある
  • 肩こり・首こりがずっと取れない
  • 頭痛の日にどれくらい薬を飲んだか記録していない

当院での対応

当院は内科・循環器内科などを標榜しており、頭痛についてはまず問診で頭痛のタイプと経過を整理し、血圧測定や血液検査などで全身の状態を確認するところから始めます。高血圧や貧血、副鼻腔炎、睡眠不足や生活習慣といった、頭痛の背景になりうる要素を内科の視点で洗い出していきます。緊張型頭痛の背景に姿勢や首・肩の負担がある場合には、リハビリテーション科としての運動指導も選択肢になります。

問診や診察の結果、脳の画像検査(CT・MRI)や頭痛専門外来での評価が望ましいと判断した場合には、地域の医療機関へ紹介いたします。「何科に行けばよいかわからない」という段階でも、まずは内科としてご相談を承ります。

受診の前に知っておいていただきたいこと

受診時に伝えていただきたいこと

本ページは一般的な情報提供を目的としています。症状の程度や経過には個人差があり、緊急性が高いと感じる場合は救急外来の受診もご検討ください。ご不明な点はお電話(086-525-0600)にてお問い合わせください。

「痛み止めが手放せない」「頭痛の様子が変わってきた」と感じたら、どうぞお気軽にご相談ください。朝7時から診療しています。

📞 086-525-0600
医療法人 いなだ医院 倉敷市玉島柏島で、内科・呼吸器内科・循環器内科・感染症内科・アレルギー科・消化器内科(胃腸科)・小児科・リハビリテーション科を診療しています。本記事は公的機関・学会の資料をもとに作成し、当院の医師が内容を確認しています(2026年8月確認)。

最終更新:2026年8月26日

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