特養に入っている親の食費が、8月から上がりました。なぜですか?
A. 回答制度が変わったためです。令和8年8月1日から、介護保険施設とショートステイを利用する方の食費・居住費について、低所得の方への補助(補足給付)の負担限度額が引き上げられました。対象になるのは「利用者負担第3段階①・②」に当たる方で、食費が1日あたり30円〜60円、居住費が1日あたり100円(一部を除く)上がっています。第1段階・第2段階の方は変わりません。
まず、当法人の施設は対象外です
はじめにお伝えしておくと、今回の見直しは、当法人が運営する施設には当てはまりません。対象は介護保険法上の「介護保険施設」とショートステイに限られており、サービス付き高齢者向け住宅や小規模多機能型居宅介護は含まれないためです。
| 対象になるもの | 対象にならないもの |
|---|---|
|
・特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設) ・介護老人保健施設 ・介護医療院 ・ショートステイ(短期入所生活介護・短期入所療養介護) |
・サービス付き高齢者向け住宅 (メディケアビレッジかしわじま) ・小規模多機能型居宅介護の宿泊 (こはる日和) ・デイサービスの食費 ・有料老人ホーム、グループホーム |
「うちの親はサ高住だけど、8月から上がったのだろうか」というご心配であれば、今回の改正が理由ではありません。別の事情が考えられますので、契約されている事業所にご確認ください。
いくら上がったのか
変わったのは第3段階①・②の方だけです。負担していただく1日あたりの金額です。
食費
| 7月まで | 8月から | 差 | |
|---|---|---|---|
| 第3段階① | 650円 | 680円 | +30円 |
| 第3段階② | 1,360円 | 1,420円 | +60円 |
| 第3段階①(ショートステイ) | 1,000円 | 1,030円 | +30円 |
| 第3段階②(ショートステイ) | 1,300円 | 1,360円 | +60円 |
居住費(上がるのは第3段階②のみ)
| お部屋の種類 | 7月まで | 8月から |
|---|---|---|
| 多床室(特養など) | 430円 | 530円 |
| 従来型個室(特養など) | 880円 | 980円 |
| 従来型個室(老健・医療院など) | 1,370円 | 1,470円 |
| ユニット型個室的多床室 | 1,370円 | 1,470円 |
| ユニット型個室 | 1,370円 | 1,470円 |
第3段階①の居住費は据え置きです。また、老健・医療院で室料を徴収しない多床室の場合は、第3段階②でも430円のまま変わりません。
1か月ではどのくらいの差になるか
| 1日あたり | 30日でおよそ | |
|---|---|---|
| 第3段階① | 食費 +30円 | +約900円 |
| 第3段階② | 食費 +60円 居住費 +100円 | +約4,800円 |
第3段階②で個室をご利用の場合、月あたり5千円近く増えることになります。年金の範囲でやりくりされている方にとっては小さくない額です。
どの段階に当たるのか
世帯全員が市町村民税非課税であることに加えて、収入と預貯金の両方で判定されます。令和8年8月からの案内では、次のように示されています。
| 段階 | 年金収入金額+合計所得金額 | 預貯金額(夫婦の場合) |
|---|---|---|
| 第1段階 | 生活保護を受けている方/世帯全員が非課税である老齢福祉年金の受給者 | 1,000万円(2,000万円)以下 |
| 第2段階 | 82.65万円以下 | 650万円(1,650万円)以下 |
| 第3段階① | 82.65万円超〜120万円以下 | 550万円(1,550万円)以下 |
| 第3段階② | 120万円超 | 500万円(1,500万円)以下 |
| 第4段階 | 世帯に課税者がいる方、ご本人が課税されている方(補助の対象外です) | |
収入には非課税年金(障害年金・遺族年金)も含まれます。区分の基準額は令和8年8月から見直されており、上の表は厚生労働省が令和8年5月に出した周知資料の内容です。ご自身がどの段階に当たるかは、入所されている施設または倉敷市の介護保険課(086-426-3343)にご確認ください。
確認しておきたいこと
ご家族が見ておくとよい点
- 負担限度額認定証の有効期限:毎年8月に切り替わります。更新の申請を忘れると、補助のない金額(基準費用額)を請求されることになります
- 預貯金額の申告:認定には通帳の写しなどが必要です。額が基準を超えると対象から外れます
- 施設からの案内:8月分の請求書から金額が変わっています。届いた書面をご確認ください
- 第4段階の方:もともと補助の対象ではないため、今回の改正による変更はありません。施設と利用者の契約で決まる金額です
負担が重いと感じたとき
介護の費用には、ほかにも軽減の仕組みがあります。今回の改正で家計が苦しくなったという場合は、これらが使えないか確認する価値があります。
- 高額介護サービス費:1か月の介護サービス費の自己負担が上限を超えた分が戻ります。ただし食費・居住費は対象外です
- 高額医療・高額介護合算療養費:1年間の医療費と介護費を合わせて判定します
- 社会福祉法人等による利用者負担軽減:倉敷市が実施しています(実施していない法人もあります)
また、施設に入り続けることが唯一の選択肢とは限りません。状態によっては、在宅に戻って通いや訪問を組み合わせるほうが、費用も生活も合う場合があります。
当院・当法人でお手伝いできること
当法人の施設は今回の改正の対象外ですが、費用の組み立てを一緒に考えるご相談はお受けしています。かしわじま居宅介護支援センター(086-525-0600)で、いまの施設を続ける場合と、在宅に戻って通い・泊まり・訪問を組み合わせる場合とを、費用を並べてご説明できます。
当法人は、訪問診療・訪問看護に加えて、デイサービス・訪問介護・小規模多機能ホーム「こはる日和」、サービス付高齢者向け住宅「メディケアビレッジかしわじま」を運営しています。他の施設に入所中の方からのご相談も承ります。
参考にした情報
いまの施設を続ける場合と、在宅に戻る場合の費用を並べてご説明できます。
最終更新:2026年8月27日
