子どもの手足と口の中に発疹が出ました。手足口病でしょうか?保育園はいつから行けますか?
A. 回答口の中、手のひら、足の裏や甲に、2〜3mmほどの水疱(水ぶくれ)をともなう発疹が出るのは、手足口病でよくみられる症状とされています。夏を中心に流行し、毎年7月下旬ごろに患者数のピークを迎えるとされ、2歳以下のお子さんが患者の半数ほどを占めると報告されています。多くは38度以下の熱で、3〜7日ほどで自然に回復していく経過が一般的とされます。ただし、いちばん気をつけていただきたいのは口の中の痛みで水分がとれなくなり、脱水になることです。登園の再開は「熱がなく、普段どおりの食事がとれること」を目安とする施設が多いとされますが、最終的には園の方針と医師の判断によります。
手足口病でよくみられる症状
手足口病は、コクサッキーウイルスやエンテロウイルスなどのウイルスによって起こる感染症とされ、次のような経過をたどることが多いとされています。
- 発疹(水疱):感染から3〜5日後に、口の中・手のひら・足の裏や足の甲などに、2〜3mmの水疱をともなう発疹が複数あらわれるとされます。おしり、ひざ、ひじに出る場合もあります。
- 口の中の痛み:口の中の水疱が破れると痛みが出て、食事や水分をいやがるようになることがあります。よだれが増える、しみて泣く、といった様子で気づかれることもあります。
- 発熱:熱が出ても38度以下のことが多いとされ、高熱が続くことは比較的少ないとされています。
- 夏に流行しやすい:毎年夏を中心に発生し、7月下旬ごろにピークを迎えるとされています。保育園・幼稚園など集団生活の場で広がりやすい感染症です。
- 治り方:通常3〜7日ほどで自然に回復していくとされ、特効薬はなく、症状をやわらげる対症療法が中心とされています。
いちばんの注意点は「水分がとれなくなること」
発疹そのものよりも、口の中の痛みで飲んだり食べたりできなくなり、脱水につながることが最も注意すべき点とされています。熱いもの、酸っぱいもの、塩気や香辛料の強いものは口の中にしみやすいため、冷たくて刺激の少ないものを少量ずつ、回数を分けて与える工夫が役立つとされています。
| 場面 | 食べやすいとされるもの | しみやすく、いやがりやすいもの |
|---|---|---|
| 飲みもの | 冷たい麦茶、湯冷まし、経口補水液、牛乳、乳酸菌飲料を薄めたもの | オレンジ・グレープフルーツなど酸味の強い果汁、炭酸飲料、熱いスープ |
| 食べもの | ゼリー、プリン、ヨーグルト、アイスクリーム、冷ましたおかゆ、豆腐、茶碗蒸し、ポタージュを冷ましたもの、バナナ、そうめん | 熱々の料理、トマト・柑橘系、味の濃い汁物、せんべい・トーストなど硬いもの、香辛料の効いたもの |
| 与え方の工夫 | スプーンやコップで少しずつ、時間をあけて何度も。ストローが痛いときは無理をしない | 一度にたくさん飲ませようとする、無理に食べさせる |
食事が数日進まなくても、水分がとれていれば様子をみられることが多いとされています。逆に、水分もとれない状態が続くときは早めにご相談ください。
受診の目安
手足口病の多くは軽い経過をたどるとされますが、脱水や、まれに起こる髄膜炎(脳や脊髄をおおう膜の炎症)などの合併症には注意が必要とされています。
夜間・休日にお子さまのことで迷われるときは、こども医療でんわ相談「#8000」(岡山県)にご相談いただけます。日本小児科学会の「こどもの救急」も目安になります。
すぐに受診を検討してください
- おしっこが半日以上出ていない、おむつが濡れない(脱水が疑われます)
- ぐったりして反応が乏しい、呼びかけても目を合わせない、うとうとして起きられない
- 水分をまったく受けつけない、飲んでもすぐ吐いてしまう
- 唇や舌が乾いている、泣いても涙が出ない、目がくぼんで見える
- 高熱が続く、強い頭痛を訴える、嘔吐を繰り返す(髄膜炎の可能性が考えられます)
- けいれんを起こした、手足に力が入らない、歩き方がふらつく
- 呼吸が速い・苦しそう、顔色が悪い
早めの受診をおすすめします
- 口の痛みで食事が進まず、飲みものも少しずつしかとれない
- 熱が3日以上続く、いったん下がった熱がまた上がってきた
- 発疹が広がってきた、水疱が痛がゆくて眠れない
- 機嫌が悪い状態が続き、いつもと様子が違うと感じる
- 保育園・幼稚園から受診や登園の相談をすすめられた
- 看病しているご家族(大人)にも口内炎や手足の発疹、発熱が出てきた
保育園・幼稚園はいつから行けますか
手足口病は、学校保健安全法で一律に出席停止期間が決められている感染症ではないとされています。集団生活の再開は、発熱がなく、口の中の痛みがやわらいで普段どおりの食事がとれるようになっていることを目安とするのが一般的とされています。
- 施設ごとの方針を必ず確認してください:登園の可否や、登園許可証・意見書の要否は園によって異なります。まずは通っている園にご確認ください。
- 症状が治まった後もウイルスは排出されるとされます:便の中には数週間ウイルスが排出されることがあるとされ、登園を控えるだけで感染の広がりを完全に防げるわけではありません。
- 手洗いがいちばんの対策とされています:ワクチンや予防薬はなく、しっかりとした手洗い、タオルの共用を避けること、おむつなど排泄物の適切な処理が予防のうえで重要とされています。
大人にもうつりますか
手足口病は子どもに多い感染症ですが、大人が感染することもあります。看病をしているご家族にうつり、口の中の強い痛みや手足の発疹、発熱などがみられる場合があります。大人のほうが症状をつらく感じることもあるとされています。おむつ交換のあとやトイレのあと、食事の前の手洗いを家庭内でも徹底し、タオルや食器の共用を避けることが予防につながるとされています。ご家族に症状が出た場合も当院にご相談いただけます。
いなだ医院での対応
当院は小児科・感染症内科・内科を標榜しており、お子さまからご家族まで同じ場所でご相談いただけます。診察では、発疹の出ている場所と見え方、口の中の状態、発熱の経過、そして水分がどのくらいとれているかを確認し、脱水の程度や他の病気の可能性を含めて診させていただきます。手足口病に対する特効薬はなく、痛みや発熱をやわらげ、水分がとれるように支える対症療法が中心とされています。
- 予約・受診:診療時間内であれば予約なしで当日受診いただけます。月〜土は朝7時から診療しており、登園前や出勤前の時間帯にも受診いただけます。
- 発熱がある場合:発熱外来として対応しておりますので、来院前に一度お電話(086-525-0600)ください。来院方法や待機場所をご案内します。
- 診察にかかる時間:問診と診察が中心のため、混雑状況にもよりますが受付からお会計まで30分〜1時間程度が目安です。
- 費用:保険診療の対象となります。お子さまの場合は各自治体の医療費助成の対象となることがあります。詳しくはお問い合わせください。
- 持ちもの:健康保険証(マイナ保険証)、乳幼児医療費受給資格証などの医療証、母子健康手帳、お薬手帳をお持ちください。発疹は時間とともに変化するため、気づいたときの様子をスマートフォンで撮影しておくと診察の参考になります。
- 駐車場:無料22台分をご用意しています。ニシナ玉島柏島店の西隣りです。
受診時に伝えていただきたいこと
- 発疹がいつから、どこから出はじめたか(口の中・手・足・おしりなど)
- 熱の有無と、何度が何日続いているか
- 直近1日でどのくらい飲めているか、おしっこの回数や量はいつもと比べてどうか
- ごはんや水分をいやがる様子があるか、口を痛がるか
- 保育園・幼稚園やご家庭で同じような症状の人がいるか
- 園から登園許可証や意見書を求められているか
水分がとれない、ぐったりしているなど気になる様子があれば、早めにご相談ください。登園の相談も承ります。
📞 086-525-0600最終更新:2026年8月26日
