便秘が続いて市販の下剤が手放せません。相談したほうがいいでしょうか?

A. 回答

はい、ご相談いただいてかまいません。便秘が長く続き、市販の下剤を使わないと排便できない状態は、消化器内科でお受けしているご相談のひとつです。年齢を重ねると、腸の動きの低下、いきむ力の低下、食事量や水分量の減少、運動量の減少、服用中のお薬の影響などが重なって、便秘が起こりやすくなるとされています。多くは生活の工夫とお薬の調整で付き合っていける状態ですが、これまでと違って急に便秘になった、便が細くなった、便に血が混じる、体重が減ってきたといった変化がある場合には、大腸の病気が隠れていないかを確かめる検査が検討されます。ご自身で見分けるのは難しい部分ですので、気になる状態が続くときは一度ご相談ください。

便秘が続く背景に考えられること

便秘はひとつの原因で起こるとは限らず、いくつかの要因が重なっていることが多いとされています。

生活のなかでできる工夫

お薬に頼りきりにならないために、まず生活面で整えられることがあります。できそうな項目から試してみてください。

今日から見直せること

  • 朝食を抜かずに、決まった時間に食べている
  • 野菜・いも類・豆類・海藻・果物など、食物繊維を含む食品をとっている
  • 水やお茶をこまめに飲んでいる(水分制限の指示がある方は主治医の指示を優先)
  • 朝食後など、決まった時間にトイレに座る習慣がある
  • 便意を感じたら我慢せずにトイレに行っている
  • 散歩や体操など、体を動かす時間が毎日ある
  • トイレでは足台などを使い、前かがみの姿勢をとりやすくしている
  • トイレで長時間いきみ続けていない

いずれも急に大きく変えるのではなく、続けられる範囲で少しずつ整えていくことが大切とされています。数週間試しても変わらない場合は、無理に自己流を続けず一度ご相談ください。

市販の下剤を使い続けているとき

市販の便秘薬にはいくつかのタイプがあり、そのうち腸を直接刺激して排便をうながすタイプ(刺激性下剤)は、長期間続けて使うと効きにくくなり量が増えていきやすいことが一般に知られています。「毎日飲まないと出ない」「量が少しずつ増えてきた」という場合は、薬の種類や使い方を見直すことで負担が軽くなる場合があります。自己判断で急にやめると症状が悪化することもありますので、中止や変更をお考えのときは受診時にご相談ください。なお、市販薬・サプリメント・漢方薬・他院で処方されているお薬も、まとめて確認できると調整がしやすくなります。

受診の目安

次のような変化がある場合は、便秘の対処だけで済ませず、大腸の病気が隠れていないかを確かめることが検討されます。国立がん研究センターの資料でも、大腸がんの症状として血便や下血、便が細くなる、便秘や下痢、おなかが張る、貧血の症状などが挙げられています。

すぐに受診を検討してください

  • 便に血が混じる、黒っぽい便が出る、トイレットペーパーに血がつく
  • 便が鉛筆のように細くなった、便の形が明らかに変わった
  • ダイエットをしていないのに体重が減ってきた
  • これまで便秘がなかったのに、急に便が出なくなった
  • 強い腹痛や吐き気・嘔吐をともない、ガスも出ない
  • おなかが張って苦しい、おなかにしこりのようなものを触れる
  • 顔色が悪い、めまいや息切れがあり貧血が疑われる

早めの受診をおすすめします

  • 市販の下剤を毎日のように使っている、量が増えてきた
  • 便秘が数週間以上続き、生活に支障が出ている
  • 排便のたびに強くいきむ必要がある、残便感が続く
  • 便秘と下痢を交互にくり返すようになった
  • 50歳を過ぎてから初めて便秘が気になり始めた
  • ご家族に大腸の病気の方がいる、ご自身に大腸ポリープの既往がある
  • 健診の便潜血検査で陽性と言われたが、まだ精密検査を受けていない
  • 食欲が落ちてきた、食事量が減ってきた

なお健診の便潜血検査で陽性となった場合は、症状がなくても精密検査を受けることがすすめられています。また症状がある場合は、検診を待たずに医療機関を受診するようにと案内されています。

当院での対応

当院は消化器内科(胃腸科)を標榜しており、便秘のご相談をお受けしています。まず排便の回数や便の状態、いつごろからどう変わったか、食事・水分・運動の状況、服用中のお薬などを詳しくうかがい、診察や必要に応じた血液検査・便の検査で、ほかの病気が背景にないかを確認していきます。上に挙げたサインがある場合や、年齢・ご家族の病歴・便潜血検査の結果などから必要と判断される場合には、大腸内視鏡検査(大腸カメラ)をご提案することがあります。当院は新世代の内視鏡システムを導入しており、胃・大腸の内視鏡検査に対応しています。

便秘のご相談は、予約なしで通常の診療時間内に受診いただけます。大腸内視鏡検査は事前の診察と下剤による腸の準備が必要なため、後日の予約制です。検査当日は前処置を含めて半日程度みておいていただくと安心で、検査そのものは通常20〜30分程度が目安とされています。症状があって受ける検査は保険診療の対象となります。費用は検査の内容によって変わりますので、詳しくはお電話でお問い合わせください。受診の際は、保険証(マイナ保険証)とお薬手帳、市販薬を含めて使用中のお薬がわかるものをお持ちください。健診結果をお持ちの方はあわせてご持参ください。

受診時に伝えていただきたいこと

本ページは一般的な情報提供を目的としています。症状の程度や経過には個人差があり、緊急性が高いと感じる場合は救急外来の受診もご検討ください。ご不明な点はお電話(086-525-0600)にてお問い合わせください。

「年のせい」「体質だから」とあきらめる前に、一度ご相談ください。便秘のご相談から大腸内視鏡検査まで、いなだ医院で対応しています。

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医療法人 いなだ医院 倉敷市玉島柏島で、内科・呼吸器内科・循環器内科・感染症内科・アレルギー科・消化器内科(胃腸科)・小児科・リハビリテーション科を診療しています。本記事は公的機関・学会の資料をもとに作成し、当院の医師が内容を確認しています(2026年8月確認)。

最終更新:2026年8月26日

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