帯状疱疹ワクチンは受けたほうがいいのでしょうか?費用は?
A. 回答帯状疱疹は免疫力の低下とともに発症リスクが高まる疾患とされています。当院では2025年6月から、倉敷市の助成制度を活用した高齢者向けの帯状疱疹ワクチン接種を行っています。対象となる方は自己負担額が軽減され、世帯の状況によっては全額免除となる場合もあります。対象となる年齢は年度ごとに変わりますので、本ページの内容は令和8年度(2026年度)のものとしてご覧ください。
帯状疱疹とはどんな病気ですか
帯状疱疹は、水ぼうそう(水痘)の原因となるウイルスが関係して起こる病気です。子どものころに水ぼうそうにかかると、治ったあともウイルスが神経のなかにひそんだ状態で残るとされています。加齢や疲れ、ほかの病気などをきっかけに体の免疫の働きが下がると、ひそんでいたウイルスが再び活動をはじめ、神経に沿って皮膚に症状が出るのが帯状疱疹です。
典型的には、体の左右どちらか一方に、帯のように広がる痛みと赤み・水ぶくれが現れます。皮膚の症状より先にピリピリとした痛みが出ることもあり、はじめは筋肉の痛みや虫刺されとまちがえられることもあります。顔や目のまわりに出た場合は、目や耳の症状につながることもあるとされています。
多くの方が心配されるのが、皮膚の症状が治ったあとも痛みが残る「帯状疱疹後神経痛」です。年齢が高いほど残りやすいとされ、長く続くと日常生活や睡眠に影響することがあります。加齢とともに発症が増えることから、50歳代以降の予防が話題になっています。
対象となる方
この項目は令和8年度(2026年4月1日〜2027年3月31日)の内容です。対象や助成は年度ごとに見直されます。
- 令和8年度内に 65歳・70歳・75歳・80歳・85歳・90歳・95歳・100歳 を迎える方
- 60〜64歳で、HIVによる免疫の機能に障がいがあり日常生活がほとんど不可能な方
昨年度から変わった点
- 令和7年度にあった「101歳以上の方は全員対象」という取り扱いは、令和7年度限りでした。令和8年度は上記の年齢の方が対象です
- この経過措置(70歳から5歳きざみの年齢が対象になる仕組み)は令和11年度までとされています
2種類のワクチンの一般的なちがい
帯状疱疹の予防に用いられるワクチンには、大きく「生ワクチン」と「不活化ワクチン」の2つの種類があります。仕組みも接種回数も異なり、どちらか一方を選んでいただく形になります。一般にいわれている違いを整理すると、次のようになります。
| 項目 | 生ワクチン | 不活化ワクチン |
|---|---|---|
| 仕組み | ウイルスの力を弱めたものを使います | ウイルスの一部の成分を使い、増える力はありません |
| 接種回数 | 1回 | 2回 |
| 接種の間隔 | — | 通常は2か月ほどの間隔をあけて2回目を接種します |
| 接種の方法 | 皮下に接種します | 筋肉内に接種します |
| 接種後の反応 | 接種した部分の赤みなどがみられることがあります | 接種部分の痛みやだるさが比較的みられるとされています |
| 受けられない場合 | 妊娠中の方や免疫の働きが大きく低下している方は接種できないとされています | 免疫の働きが低下している方でも検討できる場合があります |
| 費用 | 1回で完了するため総額は抑えられる傾向 | 2回必要なため総額は高くなる傾向 |
どちらを選ぶかは、年齢やご病気の有無、治療中のお薬、通院のしやすさ、費用の考え方などをあわせて考えることになります。免疫の働きに影響する治療を受けている方は選べるワクチンが限られることがありますので、必ず事前にお伝えください。2回接種のワクチンの場合は、1回目のときに2回目の予定も決めておくと間隔があきすぎるのを防げます。
なお、注射する生ワクチンどうしの接種では、前の接種から27日以上の間隔をあけることとされています。ほかのワクチンとの組み合わせや順番についても診察時にご相談ください。実際に受けられる種類や自己負担額については、お電話(086-525-0600)でご確認ください。
接種のメリットとして期待されていること
- 帯状疱疹の発症予防、重症化の軽減
- 後遺症(帯状疱疹後神経痛)のリスク軽減
- 倉敷市の助成により自己負担が軽減される(対象者は最大全額免除の場合も)
接種後に起こりうる反応と、接種前にお伝えいただきたいこと
ワクチンを接種したあとには、体が免疫のはたらきを立ち上げる過程で、一時的な反応がみられることがあります。多くは接種した部分の痛み・赤み・腫れで、そのほかにだるさ、頭痛、筋肉痛、微熱などが出ることもあります。これらは数日のうちに落ち着いていくことが多いとされていますが、感じ方には個人差があります。
接種当日の入浴は差し支えないとされています。接種した部分を強くこすらないようにし、激しい運動や飲みすぎは控えめにしてお過ごしください。翌日以降も強い痛みや腫れが続く、高い熱が下がらない、発疹が広がる、息苦しさやじんましんが出るといった場合には、様子をみずに医療機関へご相談ください。
接種前にお伝えいただきたいこと
- 現在治療中の病気(とくに免疫の働きに関わる病気)はありますか
- 続けて使っているお薬や注射はありますか(お薬手帳をお持ちください)
- 薬や食べ物でアレルギー症状が出たことはありますか
- これまでのワクチン接種で強い反応が出たことはありますか
- 直近で他のワクチンを接種しましたか(種類と日付)
- その日の体調はいかがですか(発熱や強い倦怠感はありませんか)
明らかな発熱がある日や、体調が普段と大きく違う日は、日を改めていただくことになります。なお、ワクチンは発症や重症化のリスクを下げることを目的としたもので、接種すれば発症しないというものではありません。接種後も、体調の変化に気づいたときは早めにご相談ください。
費用について
倉敷市が公表している令和8年度の自己負担額は次のとおりです。ワクチンの種類と世帯の課税状況によって異なります。
| ワクチンの種類 | 市民税課税世帯 | 市民税非課税世帯 | 生活保護世帯など |
|---|---|---|---|
| 生ワクチン(1回) | 3,000円 | 1,500円 | 0円 |
| 不活化ワクチン(2回) | 1回につき12,000円 | 1回につき6,000円 | 0円 |
減免を希望される方は、接種の前に倉敷市への申請が必要です。接種した後では申請できませんとされていますので、該当する方はお早めにご確認ください。
対象となる年齢や助成の内容は年度ごとに見直されることがあります。最新の対象・助成内容は倉敷市または当院にお問い合わせください。自己負担額の減免を希望される場合は、接種の前に市への申請が必要となることがあります。
ご家族の方にもおすすめです
ご両親やおじいさま、おばあさまなど、対象年齢に該当するご家族にもご案内いただけます。ご予約は外来窓口またはお電話(086-525-0600)にて承っています。
また、助成の対象年齢に当てはまらない方でも、ワクチンについて考えていただくことはできます。帯状疱疹は50歳代から発症が増えるとされており、「まだ対象年齢ではないけれど気になっている」という50代・60代前半の方からのご相談もあります。この場合は自己負担での接種となります。
受けるかどうかは、年齢、持病や治療の状況、費用の考え方、ご自身がどの程度心配に感じているかによって変わります。「自分は受けたほうがよいのか」「いつ受けるのがよいのか」といったご相談も外来でお話しいただけます。すでに帯状疱疹にかかったことがある方も、あわせてご相談ください。
帯状疱疹ワクチンのご予約・お問い合わせ
📞 086-525-0600最終更新:2026年8月26日
