子どもが熱を出しました。すぐ受診すべきか、様子を見てよいかの目安を教えてください
A. 回答子どもの発熱は、体温の数字だけで受診の要否が決まるわけではありません。ただし、生後3か月未満のお子さんで38℃以上の熱が出た場合は緊急性が高いとされ、見た目が元気でも時間帯を問わず早めに医療機関へご相談ください。それ以外の年齢では、水分がとれているか、機嫌や顔色はどうか、呼吸が苦しそうでないか、といった「熱以外の様子」が判断の軸になるとされています。けいれん、意識がおかしい、呼吸が苦しそう、水分を全く飲めない、ぐったりして反応が乏しい——こうしたサインがあるときは、夜間でも急いで受診してください。判断に迷う夜間・休日は、こども医療でんわ相談「#8000」(岡山県も実施)を利用する方法もあります。
子どもの発熱でよくある原因
子どもの急な発熱は、その多くが感染症への反応として起こるとされています。
- ウイルス性のかぜ(上気道炎):鼻水・のどの痛み・咳を伴うことが多く、数日で解熱していく経過が一般的です。
- 季節性に流行する感染症:インフルエンザ、新型コロナウイルス感染症、RSウイルス感染症など。急な高熱やだるさで発症する場合があります。
- 感染性胃腸炎:嘔吐や下痢を伴う発熱。脱水に注意が必要なタイプです。
- 細菌による感染:中耳炎・副鼻腔炎・肺炎・扁桃炎など。熱が長引く、痛みが強いといった形で現れることがあります。
- 尿路感染症:乳幼児では、目立った症状がなく「熱だけ」が唯一のサインになる場合もあります。
- 突発性発疹など乳幼児に多い病気:高熱のあと解熱に前後して発疹が出るなど、経過に特徴がある病気もあります。
受診の目安
熱の高さよりも、「全身の様子」と「月齢」を優先して考えていただくのが実際的です。
夜間・休日にお子さまのことで迷われるときは、こども医療でんわ相談「#8000」(岡山県)にご相談いただけます。日本小児科学会の「こどもの救急」も目安になります。
すぐに受診を検討してください(夜間・休日でも)
- 生後3か月未満で38℃以上の発熱がある(元気そうに見えても急ぐべきとされています)
- けいれんが起きた/けいれんが5分以上続く/けいれんのあと意識がはっきりしない
- 意識がおかしい、呼びかけへの反応が乏しい、ぐったりして目を合わせない
- 呼吸が苦しそう(肩で息をする、小鼻がピクピクする、胸がへこむ、ゼーゼーが強い)
- 水分を全く飲めない、半日以上おしっこが出ていない、唇や舌が乾いている
- 顔色が青白い・紫っぽい、手足が冷たく肌がまだら模様になっている
- 頭痛や嘔吐が強い、首を痛がる、押しても消えない発疹が広がってきた
早めの受診をおすすめします(診療時間内に)
- 38℃以上の熱が3日以上続いている
- いったん下がった熱が再び上がってきた
- 生後3〜6か月ごろの発熱(月齢が低いほど慎重な確認がすすめられます)
- 耳を痛がる、しきりに耳を触る、耳だれが出る
- 咳が強くて眠れない、食欲が落ちてきた
- 排尿のときに痛がる、尿のにおいや色がいつもと違う
- 熱以外の症状がはっきりせず、機嫌の悪い状態が続いている
- 保育園・学校や家庭内で感染症が流行している
夜間・休日に迷ったときの相談先
「今すぐ救急に行くべきか、朝まで待てるか」の判断に迷ったときは、小児科医や看護師に電話で相談できるこども医療でんわ相談「#8000」があります。岡山県でも実施されており、おおむね15歳未満のお子さんの保護者の方が対象です。
- 受付時間(岡山県):平日は19時〜翌朝8時、土曜は18時〜翌朝8時、日曜・祝日・年末年始(12月29日〜1月3日)は8時〜翌朝8時
- ダイヤル:#8000(プッシュ回線以外からは086-801-0018)
- #8000の受付時間外:24時間365日対応の#7119(岡山県救急安心センター)が案内されています
- けいれんが続いている、呼吸が苦しそう、意識がおかしいなど明らかに急を要する状態のときは、相談より先に119番・救急外来をご検討ください
家庭でのケア(水分・着せ方・解熱剤の考え方)
- 水分がいちばんの要:一度にたくさんではなく、少量をこまめに。経口補水液、麦茶、湯冷まし、乳児では母乳・ミルクで構いません。おしっこがふだんどおり出ているかが、足りているかどうかのわかりやすい目安になります。
- 着せ方は熱の段階で変える:寒気があってふるえている「熱の上がりぎわ」は温かくし、汗ばんで顔が赤くなる「上がりきったあと」は薄着にして熱を逃がします。厚着や布団の重ねすぎは、こもり熱の原因になります。
- 冷やし方:本人が気持ちよさそうなら、首すじ・わきの下・脚のつけ根を冷やす方法があります。嫌がるときは無理に続けなくて構いません。
- 解熱剤の考え方:熱そのものを下げることが治療になるわけではなく、つらさをやわらげて水分や睡眠をとりやすくするための手段と考えられています。使う目安・種類・量は年齢と体重で異なるため、必ず医師・薬剤師の指示に従ってください。大人用の薬やごきょうだいの残薬を分けて使うことは避けてください。
- 入浴・食事:機嫌がよく高熱でなければ、短時間の入浴が差し支えない場合もあります。食欲が落ちているときは、食事量より水分を優先してください。
受診前にメモしておくと役立つこと
- 熱が出はじめた日時と、これまでの体温の推移
- 水分をどのくらい飲めているか、最後におしっこが出たのはいつか
- 咳・鼻水・嘔吐・下痢・発疹・耳の痛みなど、熱以外の症状
- 機嫌・眠り方・遊べているかなど、ふだんとの違い
- 保育園や家族での感染症の流行、直前の予防接種の有無
- もともとの病気や、飲んでいる薬・アレルギーの有無
当院での対応
いなだ医院は小児科を標榜しており、発熱外来を設けています。発熱のあるお子さんについては、ほかの患者さんとの動線を分けてご案内するため、ご来院の前にお電話(086-525-0600)でご相談ください。受診の時間帯や入り口をご案内します。当日の受診も可能ですが、この事前のお電話をお願いしています。
診察では、全身の状態・のど・耳・呼吸の音・おなかなどを確認し、必要に応じてインフルエンザや新型コロナウイルス、溶連菌などの迅速検査を行います。迅速検査の結果は数分〜十数分程度で出ることが多く、経過や状態によって血液検査やレントゲン検査を追加する場合もあります。より詳しい検査や入院での対応が望ましいと判断した場合は、地域の医療機関へご紹介します。診察・検査は保険診療の対象となります。費用の詳細はお問い合わせください。
受診の際は、健康保険証(マイナ保険証)、乳幼児医療費受給者証などの医療証、母子健康手帳、お薬手帳をお持ちください。当院は月〜土の朝7時から診療しており、「朝から熱がある」というお子さんを、保育園や学校が始まる前の時間帯にも診察できます。無料駐車場を22台ご用意しています。
受診時に伝えていただきたいこと
- いつから熱が出て、どのくらい続いているか(最高で何℃まで上がったか)
- どんなときにぐずるか、水分や食事はとれているか
- ほかに気になる症状(咳・嘔吐・下痢・発疹・耳の痛みなど)はあるか
- けいれんを起こしたことがあるか、持病や常用しているお薬はあるか
参考にした情報
お子さんの熱で受診を迷われたときは、まずお電話でご相談ください。発熱外来でのご案内方法をお伝えします。
📞 086-525-0600最終更新:2026年8月26日
