娘にHPVワクチンを受けさせるか迷っています。対象年齢や安全性について教えてください
A. 回答HPVワクチン(子宮頸がん予防ワクチン)は、厚生労働省の情報では小学6年〜高校1年相当の女子が定期接種(公費で受けられる接種)の対象とされています。接種後は接種部位の痛みや腫れがみられることがあり、まれに緊張などによる失神も報告されているため、接種後しばらく院内で休んでいただきます。すべての子宮頸がんを防げるわけではないため、接種した方も20歳以降は定期的な検診が勧められています。迷っておられる点は接種前の診察でご相談ください。
HPVワクチンはどんなワクチンですか
HPV(ヒトパピローマウイルス)は多くの方が感染するとされるウイルスで、一部の型の感染が長く続くと子宮頸がんの原因になり得ると考えられています。厚生労働省は次のように説明しています。
- ワクチンの種類:これまで2価・4価・9価のワクチンが用いられてきましたが、厚生労働省のQ&Aでは、2026年4月からの定期接種で使用されるのは9価ワクチンとされています。
- 期待される効果:同Q&Aでは、9価ワクチンは子宮頸がんの原因の80〜90%を防ぐと説明されています。ただしすべての型を防げるわけではありません。
- 接種の時期:性交渉を経験する前に接種することが望ましいとされています。
定期接種の対象年齢と接種回数
定期接種の対象は小学6年〜高校1年相当の女子とされ、回数は1回目を受ける年齢によって変わります。
| 項目 | 1回目が15歳になるまで | 1回目が15歳以降 |
|---|---|---|
| 接種回数 | 合計2回 | 合計3回 |
| 進め方 | 一定の間隔をあけて接種し、1年以内に規定の回数を終えることが望ましいとされています | |
キャッチアップ接種について
この項目は2026年8月時点の内容です。キャッチアップ接種は期限が設けられた経過措置のため、状況が変わっている可能性があります。
対象年齢の間に接種の機会を逃した方に向けて、「キャッチアップ接種」が令和4年4月から公費で実施されてきました。この制度は次のように段階的に区切られています。
- 平成9年度〜平成19年度生まれの方を対象とした公費接種は、令和7年3月で終了しています
- 令和4年4月〜令和7年3月に1回以上接種した方について、残りの回数を公費で受けられる取り扱いの期限は令和8年(2026年)3月31日とされていました
いずれの期限もすでに経過しています。現在ご自身が公費の対象になるかどうかは、厚生労働省または倉敷市の最新の案内でご確認ください。定期接種の対象年齢(小学6年〜高校1年相当の女子)に該当する方は、現在も公費で接種を受けられます。
接種後に起こりうる反応と休憩
厚生労働省は、接種後にみられることがある症状として次の内容を公表しています。心配な点は接種前に医師にお尋ねください。
- 接種した部位の痛み・腫れ・赤み:比較的よくみられる反応とされています。
- 失神(迷走神経反射):注射の緊張や痛みをきっかけに、接種直後に気が遠くなることがあります。転倒によるけがを防ぐため、接種後は座って休んでいただきます。
- 重いアレルギー反応・ギラン・バレー症候群など:まれに報告されている重い副反応です。
- 広い範囲の痛みや手足の動かしにくさ:報告はありますが、ワクチン接種との因果関係は証明されていないとされています。
接種後すぐにご連絡・受診をご検討ください
- 息苦しさ、全身のじんましん、顔や唇の腫れが出た
- 接種後に意識が遠のいた、気を失った
- 手足に力が入らない、しびれが広がってきた
早めにご相談ください
- 接種した部位の腫れや痛みが数日たっても強い、赤みが広がる
- 発熱や体調不良が続いて次の接種の可否に迷う
- 痛みや長引く症状が心配で、接種を続けるか相談したい
接種した方も子宮頸がん検診を
国立がん研究センターの情報では、HPVワクチンはHPV感染を100%予防できるわけではないため、接種した方も定期的に子宮頸がん検診を受けることが大切とされています。検診は20歳以上の方が2年に1回が勧められ、多くの市町村で公費の負担があります。ワクチンと検診の両方が将来の備えになると考えられています。
当院での対応(予約・費用のご案内)
当院は小児科・内科を標榜し、公式ホームページの予防接種のご案内にHPVワクチンを掲載しています。接種にあたっては、体調とこれまでの接種歴を確認したうえで進めます。
- ご予約:ワクチンを準備する必要があるため、事前にお電話(086-525-0600)でご相談ください。当日の対応可否もご案内します。
- お持ちいただくもの:倉敷市から届いた予診票、母子健康手帳、健康保険証・マイナ保険証、これまでの接種記録がわかるもの。
- 費用:定期接種の対象となる方は公費での接種となります。対象外の場合の取り扱いを含め、金額はお電話でお問い合わせください。
- 所要時間:接種そのものは短時間ですが、接種後は院内で休んでいただくため、時間に余裕を持ってお越しください。
「まだ決めていないが話を聞きたい」というご相談も承っています。お子さまご本人の疑問にもお答えします。
参考にした情報
HPVワクチンのご相談・ご予約はお電話でどうぞ
📞 086-525-0600最終更新:2026年8月26日
