階段や坂道で息切れするようになりました。年齢のせいでしょうか?
A. 回答動いたときの息切れ(労作時呼吸困難)は、加齢や運動不足、体重の増加でも起こります。ただし、以前は平気だった同じ階段や坂道でつらくなった、数か月のあいだに少しずつ悪くなっている、という場合には、肺や心臓の病気、貧血などが背景にあることもあります。息切れの原因は呼吸器だけでなく循環器や血液にもまたがるため、「年齢のせい」と決めてしまう前に、一度検査で確かめておくと安心です。いなだ医院は呼吸器内科と循環器内科の両方を標榜しており、肺と心臓の両面から一度のご受診でご相談いただけます。
動いたときの息切れの一般的な原因
息切れは「肺の問題」と思われがちですが、実際には心臓や血液の状態も大きく関わります。一般には次のような原因が挙げられます。
- COPD(慢性閉塞性肺疾患):長年の喫煙などによって気管支や肺に慢性的な炎症が起こり、空気の通りが悪くなる病気です。坂道や階段での息切れ、咳や痰が続くことが多く、ゆっくり進行するため「年のせい」と思われやすいとされています。
- 喘息(ぜんそく):気道が過敏になって狭くなる病気で、動いたあとや夜間・明け方に息苦しさやゼーゼー・ヒューヒューという音(喘鳴)が出ることがあります。
- 間質性肺炎などの肺の病気:肺が硬くなって広がりにくくなり、痰のからまない咳と労作時の息切れが少しずつ進むことがあるとされています。
- 心不全・弁膜症などの心臓の病気:心臓のポンプの働きが落ちると肺に水分がたまりやすくなり、動いたときの息切れとして自覚されることがあります。足のむくみ、体重の増加、横になると苦しい、といった症状を伴うことがあります。
- 狭心症など心臓の血流の問題:胸の痛みや圧迫感の代わりに、息切れとして感じられる場合もあるとされています。
- 貧血・甲状腺機能の異常:体に酸素を運ぶ力が落ちたり代謝が変化したりすることで、動悸を伴う息切れが起こることがあります。血液検査で確認できます。
- 加齢・運動不足・体重増加:これらでも息切れは起こりますが、病気が隠れていないかを確かめたうえで判断することが大切です。
受診の目安
息切れは主観的な症状で、程度の感じ方には個人差があります。次のような場合は、放置せずご相談ください。
判断に迷われるときは、救急安心センター事業「#7119」(岡山県内で利用できます)にご相談いただけます。総務省消防庁の「全国版救急受診アプリ(Q助)」も目安になります。
すぐに受診を検討してください
- 安静にしていても強い息苦しさがある、胸の痛みや締めつけられる感じ・冷や汗を伴う:命に関わる病気が隠れていることがあるとされ、この場合はためらわず救急要請(119番)をご検討ください
- 急に強い息苦しさが出た(突然の呼吸困難)
- 横になると苦しくて、座っていないと眠れない/夜中に息苦しくて目が覚める
- 唇や指先が紫色っぽい、意識がぼんやりする、強いふらつきがある
- 片方のふくらはぎの腫れや痛みのあとに、急な息苦しさが出た
早めの受診をおすすめします
- 以前は平気だった階段や坂道で、同じ動作なのに息が切れるようになった
- 数週間から数か月かけて、少しずつ息切れが強くなっている
- 咳や痰が長く続いている、ゼーゼー・ヒューヒューという音がする
- 足のむくみ、急な体重増加、動悸や脈の乱れを伴う
- 1週間で2〜3kg体重が増えた
- 喫煙歴がある、または過去に長く吸っていた
- 顔色が悪い、疲れやすい、健診で貧血を指摘されたことがある
当院での対応
いなだ医院は内科・呼吸器内科・循環器内科などを標榜しており、息切れの原因を肺と心臓の両面から一度のご受診でご相談いただけます。まず問診と診察で、いつから・どんな場面で息が切れるのか、喫煙歴や持病、伴う症状などを確認します。そのうえで、必要に応じて胸部レントゲン、呼吸機能検査(肺活量や空気の通りやすさを調べる検査)、心電図、血液検査(貧血や甲状腺機能の確認など)、血液中の酸素の値の測定などをご案内します。診察の結果、より詳しい画像検査や専門的な治療が必要と考えられる場合には、連携する医療機関へのご紹介も行っています。「この程度で受診してよいのか」と迷われる段階でも構いませんので、お気軽にご相談ください。
受診時に伝えていただきたいこと
- いつから息切れが出ているか、どのくらい続いているか
- どんなときに起こりやすいか(階段・坂道・平地・安静時・夜間など)
- 以前と比べてどのくらい悪くなっているか(例:以前は休まず上れた階段で、今は途中で立ち止まる)
- 咳・痰・胸の痛み・動悸・むくみ・体重の変化など、ほかに気になる症状
- 喫煙歴(本数と年数、やめた時期)、これまでにかかった病気、服用中のお薬
- 健診で指摘されたことがある項目(貧血、心電図の異常、胸部レントゲンの所見など)
参考にした情報
階段や坂道での息切れが気になる方は、呼吸器内科・循環器内科までお気軽にご相談ください。
📞 086-525-0600最終更新:2026年8月26日
