犬や猫を飼ってから、くしゃみと鼻づまりが続きます。アレルギーでしょうか?
A. 回答その可能性があります。犬や猫のアレルギーは、毛そのものではなく、フケ・皮脂・唾液・尿に含まれる成分が原因になるとされています。毛の長さや、毛が抜けにくい種類かどうかは、あまり関係がありません。血液検査で調べることができます。ただし、検査で反応が出たからといって、すぐに手放さなければならないわけではありません。症状の程度と、暮らしのなかで何ができるかを含めて考えることになります。
なぜ毛が短くても症状が出るのか
原因になるのは、動物の体から出るたんぱく質の成分です。これがフケや乾いた唾液とともに細かい粒子となって空気中を漂い、家具や衣類、カーペットに付きます。非常に軽く、長く空気中にとどまるため、動物がいない部屋でも症状が出ることがあります。
「毛が抜けにくい犬種だから大丈夫」と聞いて飼いはじめたのに症状が出た、というご相談は珍しくありません。抜け毛の量と、原因になる成分の量は別のものです。
手放さずにできること
効果が期待できるとされている対策
- 寝室に入れない。1日のうち最も長く過ごす部屋なので、ここを分けるだけでも違います
- カーペットや布張りのソファを減らす。粒子がたまりやすい場所です
- こまめな掃除。掃除機は排気がきれいなものを選び、拭き掃除もあわせて
- 換気と空気清浄機。空気中に漂う時間が長いため、空気を動かすことに意味があります
- ペットを定期的に洗う。ただし頻度は動物の皮膚の状態によるため、獣医師にご相談ください
- 触ったあとに手と顔を洗う。目のかゆみは、手を介して起きていることがあります
これらで軽くなる方もいれば、変わらない方もいます。症状が強いまま我慢を続けると、鼻づまりで眠れない、集中できないといった形で生活に影響します。対策と治療を組み合わせて考えるのが現実的です。
気をつけたい経過
- 咳が続くようになった:鼻の症状だけでなく、下気道に影響が出ていることがあります
- 息をするとゼーゼー、ヒューヒューと音がする:早めにご相談ください
- 目が充血して、こすらずにいられない
- 皮膚がかゆく、湿疹が出る
特に、もともと喘息のある方や、ご家族にアレルギーの方が多い場合は、症状が広がることがあります。
検査でわかること・わからないこと
| わかること | わからないこと |
|---|---|
|
・犬、猫それぞれへの反応の有無と強さ ・ダニ、ハウスダスト、花粉など、他の原因が重なっていないか ・複数の原因のうち、どれが主なものか |
・症状がどのくらいつらいか(数値と症状の強さは必ずしも一致しません) ・手放せば必ず治るかどうか ・今後、症状が強くなるかどうか |
検査は採血で行います。反応が弱くても症状が強い方、逆に数値が高くても困っていない方がいらっしゃいます。数値だけで判断せず、実際の症状と合わせて考えます。
当院での対応
当院はアレルギー科を標榜しており、原因を調べる採血検査を行っています。結果をもとに、暮らしのなかでの対策と、症状に応じた治療をご相談します。
「ペットを飼っているとは言いにくい」と思われる方がいらっしゃいますが、手放すことを前提にお話しすることはありません。同居を続けながらどう折り合いをつけるかを一緒に考えます。実際、それで落ち着く方が多くいらっしゃいます。
咳が続く、息苦しいといった症状がある場合は、呼吸器内科としての対応もあわせて行います。
受診のときに伝えていただきたいこと
- 飼いはじめた時期と、症状が出はじめた時期
- 飼っている動物の種類と、室内か室外か
- どの部屋にいることが多いか、寝室に入るか
- 症状が強くなる場面(帰宅後、朝、掃除のあとなど)
- これまでに受けたアレルギー検査があれば、その結果
手放すことを前提にお話しすることはありません。ご相談ください。
最終更新:2026年8月27日
